かつて葬儀社で働いていたときのこと。本部所属の私は、上司の命を受け地方配属となり、現場で働くことになりました。当時売上げの柱と目されていたのは会員化による顧客囲い込み。本部も現場も会員獲得のため必死になって会員化に取り組んでいました。ところが調べてみると、ご葬儀を申し込まれる8割以上の方は非会員の方ばかり。一般的に人の死は、そのときになってみないと当事者意識を持てない特別なこと。よく考えれば当然のことです。この事実をもとに会員獲得や顧客囲い込みの戦略は大きく見直されていきました。